NPOメディカルヘルスケア療法協会

NPOの公式ブログとして 〝病気になりづらい身体づくり〟健康をテーマに信頼性が高いエビデンスがしっかりとした研究を基にした論文を分かりやすくお伝えし皆様が正しい知識を日頃のヘルスケアに役立てもらいたいと考え日々発信していきます。

更年期障害に有効的な対策とは

女性の方は当然生理から始り出産そのご閉経とホルモンの産生が一生を通してします。それにより当然体調も変化し時に体調を崩すこともあります。今日はその中でも更年期障害について少し書きたいと思います。

更年期障害エストロゲン

閉経すると卵巣の機能が衰える事から始まります。それにより女性のホルモンの中のエストロゲンが95%下がります。悪いことばかりが起きるわけではありません1800年代に卵巣を摘出すると乳がんの発生率が下がる事が段々と分かりその後1920年代にはエストロゲンが発見され(年代はうる覚えです、、、)わかってきました。この頃医学ではエストロゲンを投与すると更年期の症状を抑えられるのではないかと考えエストロゲンの投与を始めるのですがその頃から乳がんのリスクが上がるのではないかと言われていました。当時亡くなる方の多くは心臓病で亡くなる方が多くしかしエストロゲンの投与により心臓病のリスクが下がると思われていましたがエストロゲンを飲んでいる方は富裕層の方も多い事が調べで分かり当然その富裕層の方々は食べ物や運動をしっかりやっていた事が要因でエストロゲンの効果での死亡率の低下ではない事がわかってきました。

実際このエストロゲンの研究の結果が出たのは2002年になり出まして乳がんのリスクは圧倒的に高くなりそれだけではなく心臓病のリスクや脳梗塞、肺血栓などのリスクも上がる事が明らかになり急激にエストロゲンの投与(ホルモン治療)は少なくなりました。

2 更年期障害地域による違い

確かに更年期障害で悩まれる方は多く私も多くの方からその様なご相談があります。ホルモン剤はホットフラッシュやその他症状を軽減するのはもちろん先ほど述べた様に効果はありますが同時に脳梗塞血栓その他認知症状などを引き起こすこともあり患者さんには気をつけてくださいと話をします。

とは言え気をつけて下さいと話その他に手段がないことでは安易に言えませんので多くの研究や疫学調査までも調べてみると一つわかってきた事があります。それは西洋人に比べて明らかに東洋人の方が更年期障害が少ないことです。アメリカ人と日本人を比べると更年期障害を経験するアメリカ人は女性全体の80%以上で日本人は25%くらいと圧倒的に日本人の方が少ない事が疫学調査にて明らかになっています。

3 疫学調査に基づく改善方法

先に述べた調査でなぜアメリカ人と日本人(東洋)で違いが出たのかが結果として書かれており大豆の摂取がその違いと関係しているとわかってきました。

実際研究でも閉経前の女性が摂取するとエストロゲンレベルが半分になる事がわかっています。おそらく大豆の中にあるイソフラボンエストロゲンの産生をブロックするのではないかと考えます。では閉経した方すなわちエストロゲンの産生が95%下がった人に大豆を食べさて平気なのいか?と疑問が沸くわけですが探して見るとあったんです!これについては日本人の研究者で研究している人がいて閉経後の方に豆腐を一日100g食べている人は食べていない人または少量の方よりホットフラッシュの症状が半分になったとデータがありました。

探してもると結構この大豆と更年期の改善の論文はあり中国の論文になりますが大豆からとる食物ホルモンの錠剤を三ヶ月投与したら70%も症状が軽減した結果が出ています。ただこの研究は欠点もありました。飲まない人がどうか?が書かれていませんでしたのが残念でした。

そこでプラセボ(何もしていない方)と大豆(イソフラボン)投与した人を比べた論文をみて見るとプラセボでも25%のかたがホットフラッシュが軽減しますが投与した方は45%ホットフラッシュが下がっている事がわかります。すなわち大豆を食べる人の方が明らかに症状が緩和すると言えるでしょう。

4 結果

実験でも分かるように実際何もしなくともホットフラッシュや関節痛その他膣の痛みなどは軽減するもののやはり大豆を摂取する事で更年期障害は軽減すると言えるでしょう。時にホルモン剤を投与する方もいらっしゃる様ですが副作用などもあるので良く考えて判断すると良いと考えます。

私として言えることは人間には自然治癒力ホメオスタシス)があります。当然壊れてしまった状態(病気)ならば薬などは有効でしょうが壊れる前であるならばもとに戻す機能がありますのでその力を強くする事が健康を維持する事だと考えます。

ホメオスタシスとは走った時に心臓が早く動きますが走り終えて段々と元の脈に戻りますよねこれがホメオスタシス恒常性です。正常に体が動く様に常に人間がこの機能で保たれています。しかし何らかの原因で例えば心臓の周りに脂肪がつき動きが緩慢になれば脈は戻ろとしても戻りませんこの時点では病気ですので薬が必要になります。しかし病気になることを恐れるのではなくむしろ甘いものや脂質を取らなければ薬も治療も必要ないのですからそもそも心配や不安になる前に食事や運動をコントロールすることこそが重要と考えます。