NPOメディカルヘルスケア療法協会

NPOの公式ブログとして 〝病気になりづらい身体づくり〟健康をテーマに信頼性が高いエビデンスがしっかりとした研究を基にした論文を分かりやすくお伝えし皆様が正しい知識を日頃のヘルスケアに役立てもらいたいと考え日々発信していきます。

漢方医学って 2

前回は漢方医学の歴史について少し触れていました。2600年前より漢方を中心に臨床で患者を診てたどり着いたのが今ある漢方薬でありそれらの使用はやはり問診 視診 望診 腹診 など特に腹診は重要であり東洋医学的概念に基づき診察をしその方の状態に合わせて治療する事が重要であり症状や病名に対していくら漢方薬を処方しても意味がない事を書きました。今回はなぜ腹診が重要なのか?その辺りをまとめます。

1 植木の葉っぱが枯れたらどうします?

植木の葉っぱが枯れたら皆さんどうしますか?おそらく葉っぱを取ったり薬をつけたりしますよね、同時に根にも栄養を与えたり水を与えたりもするのでは無いでしょうか? そうです植木の場合は見えている葉っぱや枝を治療するだけではなく見えない部分の根っこも治療していきます。この例えを例にして西洋医学東洋医学の違いを簡単に説明すると葉っぱが枯れて葉っぱと取ったり薬をつけたりするのが西洋医学です。東洋医学は葉っぱが枯れたら根を治療するのが東洋医学になります。ではなぜ東洋医学はお腹 特に腸を治療するのでしょうか?

2 人間を発生学的に見ると

東大の三木先生はこの辺りをしっかりと研究された一人です。海にいるホヤをご存知でしょうか?人間や植物のルーツになります。ホヤには体の下の方にヒゲみたいな触手があります。彼らはここから栄養を吸収するのですがこの様な生物が陸に上がり植物ではこの触手が根っこになり人間ではこの触手が腸になったと先生は結果を出しています。これからもわかるように腸は非常に重要な臓器でありなぜ漢方は効くのかとなればこの腸に効く薬であり 今の西洋医学ではこの腸に効く薬はほとんどないのが現状です。

この事からも漢方医学は2600年前より研究され続け人間が病気になる時に必ず根本の原因には腸の状態が悪化して起きていることを感覚的にわかっていたのでは無いでしょうか?

3 腸は重要

最近になりようやく腸内フローラとか腸内環境などと騒がれるようになりました。漢方医学東洋医学)では以前からこの事に気が付き漢方や針その他を駆使して腸を中心に治療をくむ立ててきた事は事実です。

腸は単に水分を吸収するだけも臓器ではなく脳が使う神経伝達物質まで作る臓器ですし 免疫機能の中心でもある事が近年わかってきました。

4 西洋医学東洋医学

私は西洋医学東洋医学も両者が必要と考えています。骨折や切り傷に当然漢方を使っても治りませんよね もちろん感染症などにも西洋医学は必要だと思います。しかし近年難病も増えてきています。これらは近代医学が発達するにつれ増加傾向であるのも事実です。単に症状にとらわれて症状に対しての対処療法を行う事は体を弱くし病気を治すのではく新たな病気も増えてしまいます。漢方医学は症状に囚われずその人の根本特に腸内環境を改善し体質を改善し免疫力をたけめる医療です。両者がうまく使い分ける事で難病などの治療にやくにたつと私は考えます。