NPOメディカルヘルスケア療法協会

NPOの公式ブログとして 〝病気になりづらい身体づくり〟健康をテーマに信頼性が高いエビデンスがしっかりとした研究を基にした論文を分かりやすくお伝えし皆様が正しい知識を日頃のヘルスケアに役立てもらいたいと考え日々発信していきます。

ガン最新研究から分かる転移のメカニズム

今年発表された幾つかの論文で新しいガンの転移のメカニズムが明らかになったのでお伝えします。

1.ガンの遠隔転移のメカニズム

遠隔転移がなぜ起きるかは今まで謎でしたが、最近段々とわかりつつあります。

マウスを使っての研究でガンがリンパ節に転移するとを専門用語で免疫寛容が起きて免疫をコントロールしガンが全身に転移しやすくなる。

簡単に言えば、ガンがリンパ節に転移すると免疫力を働かせないようにしてガンが全身に移動しやすくする事がわかってきました。

ガンは免疫システムに変化をもたらして全身への転移を優位にするのですからやはり手強い病気ですしリンパ節転移と遠隔転移にやはり深い関係性がある一つの証拠にもなります。

 

2.ガン内部に存在する細菌がガン転移を促進する

特に乳がん膵臓がんのガン細胞の中には色々な種類の細菌が存在している事が分かってきました。

ガン細胞が転移する場合始めにまず血管にガン細胞が入り込むのですが血管に入る際に機械的圧力によりガン細胞は潰されて壊れてしまうのですがガン細胞の中にいる細菌が血管ないに入り込む事により機械的圧力を弱めてガン細胞が潰されずにそのまま血液にのり移動できる事が分かってきました。

このメカニズムが分かってきた事により

おそらく今後この細菌をやっつける薬ができる事を期待したいと考えます。

 

3.ガン細胞は寝ている間に増加する。

特に乳がんを使用した研究により分かってきた事で以前はガン細胞は24時間同じように増殖すると考えられていましたがこれが間違いであったと最近の研究で分かってきました。

乳がんの方の血液中のCTCを夜と朝に測定したところ朝に採血した血液中の方がCTCが多くこれはマウスを使用した実験でもやはり活動期より休息期の方がガン細胞が多く見つかった事からガン細胞は寝ている間に増える事がわかりました。

もちろんガン患者さんに対してはゆっくり休息したり寝る事は大事です。

この研究によりガン治療の戦略を考える上で夜間に機械的抗がん剤を多く投与するような戦略が今後行われていくかもしれません

科学は日進月歩し少しずつですが研究の成果が私達の体の治療に役だっている事がわかります。

今後のさまざまな研究に期待していきたいと感じますし多少は我々も知識を持つ事により自らの体のシステムを知っておくのも重要だと感じます。