NPOメディカルヘルスケア療法協会

NPOの公式ブログとして 〝病気になりづらい身体づくり〟健康をテーマに信頼性が高いエビデンスがしっかりとした研究を基にした論文を分かりやすくお伝えし皆様が正しい知識を日頃のヘルスケアに役立てもらいたいと考え日々発信していきます。

骨密度と骨折の関係

骨粗しょう症を今回は考えて行きたと思います。最近テレビでもいつの間にか骨折などとCMなどで流れていますがコロナもですが近年一般の人が分からないのをいい事に無駄に不安を煽る傾向がありますのでお気をつけ下さい。

1 骨粗しょう症の診断する上での検査

まずは骨密度を計測する事から始まるのですが計測する際に平均的な若い成人と比べてどのくらい骨密度が少ないのかを計測します。この計測を方法をTスコアと呼びます。この時点でお気づきになる方もおられるかも知れませんが 例えば25歳の方と80歳の方を比べれば当然骨のミネラルは少ないのは当然ですよね。この検査では当然年齢が高くなれば皆平均値より骨密度は低くなりますから判定では骨粗しょう症と診断されてしまいますし何より単に年齢を重ねる自然現象に病名をつけた事になりますのでおかしな話です。しかも普通は何か症状が出てから病院で治療が始まるのですが骨粗しょう症の場合は何も症状が無いのに治療が始まるのです。もう一つ計測方法がありこれをZスコアと呼びます。これは同世代の方と比べての検査になりますがTスコアで骨粗しょう症と言われた方をZスコアで計測すると40%以上の方が正常もしくはやや少ないくらいにおさまります。まあ元々むりぐり病名を付けているのですからそうなりますよね。これが骨密度診断です。

2 骨折するのが怖い?

この様な検査で骨粗しょう症と言われたご高齢の方々は多くしばしば私にも不安を漏らします。しかし骨折とは本当に骨密度が低いから起きるのでしょうか?

皆様も少し考えてみてください密度が高いガラスと密度がスカスカなスポンジやガラスよりは密度の低い木材を同じ高さから落としたら壊れるのはいったいどれでしょうか??そうです、ガラスはおそらくバラバラになるでしょう。これが答えです。骨の強度と密度は関係ないのです。これは医学ではなく物理ですし当然の結果です。同時に骨の密度は変わりませんがビタミンKを摂取すると骨の強度は増しますし大豆イソフラボンを摂取しても同じ様な効果がしでに実験で立証されています。

3 あまり知られていないデータ

中年以降で骨密度が高い人は乳がんの200から300%ますと言われていますし骨の密度上げる薬(カルシウム製剤)をよく投与しますがこれにより心筋梗塞のリスクを27%あげる事が知られています。

 


まとめ

骨折を恐れる事で骨粗しょう症を予防したいのはわかりますが2500人以上の骨折を治療してきて座っていたり寝ていたりして骨折するケースはありませんほとんどの方は転んで骨折を起こします。すなわち骨折は転ぶから起きるので骨密度が低いからではありません

もちろん重度の骨粗しょう症の方も実際に見た事がありますが自分の足で病院に行き検査してこれる状況の方ではなく長年寝たきりなどの状況であれば確かに触れただけで折れる方もいますがむしろ病気です。

髪の毛が白くなるのは病気ではなく極々普通な自然現象ですし骨密度が下がるのもまた同じく自然現象です。いたずらに不安にならずしっかりと運動や食事に気をつける事が重要です。